〈新装版〉雪の偶然
吉川宏志
第58回迢空賞
著者第九歌集。
修辞は、想像力は、ここまで磨きぬかれた。
世界の惨を、歌い尽くすために。
言葉は、ついに、無力だった、と証すために。
- 言葉より狂いはじめし世にありて紅葉は何の内臓ならむ
- 慰安所の扉に続く列がある 水溜まりを避けて途切れたる列
- 幼な子が見しものは絵に残されて踊るごとし銃に撃たれたる人
- 銃床に使われるというクルミの木 枝をくぐりて雪は降り来る
- 匙もつ手 鱈をさばく手 ウラジーミル・プーチンと書き紙を折りし手
- 定価:1,980円(税込)
- 判型:四六判ソフトカバー
- 頁数:240頁
- ISBN:978-4-86534-483-7
- 初版:2024年5月21日
- 発行:現代短歌社
- 発売:三本木書院
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