月語抄
伊藤一彦
闇の暗さが深ければ深いほど月の光は際立つ。悩みや迷いが深いほど、月光は一条の救いの言葉となり、恩寵となる。悩みは人間としての誠実さのしるしであり、突き詰めるからこそ苦しいのである。(谷岡亜紀「解説」より)
- 時間なき闇におのれを放つべく睡る夜ごとの声もなかりき
- 桃落つる音して見えぬくらがりや死者涵(ひた)す水われに充ちくる
- 何ゆえに奢り心のさびしきや月夜ふたたび貧血したる
- 定価:667円(税別)
- 判型:文庫版ソフトカバー
- 頁数:107頁
- ISBN:978-4-86534-121-8
- 初版:2015年9月28日
- 発行:現代短歌社
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