寡黙な鳥
長島 蛎
「異端者」の自覚は、時に世間の主流に対する嫌悪と羨望として、自己批判を含みつつ蛎の心に渦巻いていたのではないか。(略)完全な孤立にも、運動の全体にも身を振ることができず、両側から侵食され続けた愚かな自己は、やがて灰色のかなしみを吐き出す。蛎の歌はだからいつでも、灰色の抒情歌なのである。(濱松哲朗「解説」より)
- 肌寒く靄の流れる街上を追いつめられし蛾の如く行く
- 肯定と否定の間にかくも狭く脆き世界のありて我が生く
- 逆光にその色彩を失えば造花は造花の世界にしずむ
- 定価:880円(税込)
- 判型:文庫判ソフトカバー
- 頁数:192頁
- ISBN:978-4-86534-221-5
- 初版:2018年1月7日
- 発行:現代短歌社
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