現代短歌社

りんごをのせて

若狭純子

りんごをのせて

gift10叢書第4篇

涙がかわいたあとで、
かくもふかい怒りが女を充たし、
その重さに耐えて、
突っ立っている。
頭上に林檎一顆をのせて。

  • 花舗にのみ花のあふるる東京と思い来しかど見よこのミモザ
  • 四半世紀勤めておればわが辞書に男とは泣く生き物と書く
  • 私を潰せはしない冬の空おもおもとして夜に近づく
  • 定価:2,750円(税込)
  • 判型:四六判ハードカバー
  • 頁数:148頁
  • ISBN:978-4-86534-216-1
  • 初版:2017年9月29日
  • 発行:現代短歌社
  • 発売:三本木書院

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